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ブランド名コルグ KORG
商品名Volca kick シンセサイザー  アナログ キック ジェネレーター
商品説明アナログ キック ジェネレーター
リズムマシンやシーケンサーの機能が詰まった一台です
・鍵盤部:マルチタッチ鍵盤/ステップ・キー
・アナログ音源
・タイプ アナログ音源
・シンセサイザー
・シーケンサー
パソコンに繋いでの動作確認は行っておりません
サイズ ( cm )W約25.5cm*D約14.5cm*H約7cm
コンディションレベルA(良品)
コンディションの備考【全体】
キズまたは汚れが見当たりますが、全体的には使用感の少ない状態の良い中古品です

【詳細】
付属品:取扱説明書 箱
ケーブル・電池、アダプターは付属しておりません
目立った汚れや傷はありませんが、全体的に小傷あり
サイズは箱を寸法したものです


※お客様のご都合によるサイズ違いや状態による返品は受付ておりません。写真や内容を良くご確認のうえ、ご購入くださいませ
配送方法宅配便
商品番号prd122392310
在庫お問合せ先【ワットマンテック横須賀中央プライム店】 046-874-9119
【ご注意】当社オンラインショップ以外で情報、商品写真、画像、文章等を無断で転用しているページは偽サイトであり当店とは一切関係がございませんのでご注意ください。
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コルグ KORG Volca kick シンセサイザー アナログ キック ジェネレーター 【中古】

2021年12月19日日曜日

英国海軍艦(その2) - ソブリン・オブ・ザ・シーズ(HMS Sovereign of the Seas)

トラスコ中山 熱電対 ■TRUSCO 温度センサー Pt100Ω測温抵抗体 1.6mmX50mm OSPT1650Y(1163611)
英国海軍の500周年を記念して、
2019年に英国のロイヤルメールが発行した8種類の記念切手のうち、
2番目に紹介するのは、
ステュアート朝の第2代目国王であるチャールズ1世が、
建造を命じた艦の一つで、当時、世界最大の戦列艦である「ソブリン・オブ・ザ・シーズ」。
なお、1637年というのは、
1634年に着工が始まったソブリン・オブ・ザ・シーズが進水式を迎えた年である。


英国のロイヤルメール(Royal Mail)が2019年に王立海軍こと英国海軍の500周年を記念して発行した8種類の切手のうち、2番目に紹介するのは、「ソブリン・オブ・ザ・シーズ(HMS Sovereign of the Seas)」である。


「ソブリン・オブ・ザ・シーズ」については、1634年8月に、ステュアート朝の第2代目国王(イングランド、スコットランドとアイルランドの王)であるチャールズ1世( Charles I:1600年ー1649年 在位期間:1625年-1649年 → 2017年4月29日付ブログで紹介済)が、「Master Shipwright Captain(熟練の船大工棟梁)」であるフィニアス・ペット(Phineas Pett:1570年ー1647年)と彼の息子で、同じく、「Master Shipwright」であるピーター・ペット(Peter Pett:1610年ー1672年)に建造を命じた。

同軍艦は、巨費を投じて、ウールウィッチ造船所(Woolwich Dockyard)において建造が勧められ、1637年10月に進水式を迎えた。そして、「海の君主」という意味で、「ソブリン・オブ・ザ・シーズ」と名付けられた。


「ソブリン・オブ・ザ・シーズ」は、


全長: 110m

船幅: 14m

重量: 1,637t


の上、100門以上の大砲を備えた1等の戦列艦で、当時、世界最大の軍艦だった。

更に、当時としては、最も豪華に装飾された軍艦で、金箔を惜しげもなく使われた上に、精巧な彫刻も施されていたため、その光り輝く姿から、英国と敵対するオランダ海軍からは、「黄金の悪魔」と呼ばれて、恐れられた。


「ソブリン・オブ・ザ・シーズ」は、1651年に「ソブリン(Sovereign)」に、更に、1685年に「ロイヤル・ソブリン(Royal Sovereign)」と改称された。


「ソブリン・オブ・ザ・シーズ」は、数多くの海戦に参戦したが、残念ながら、1697年、倒れた蝋燭の火が引火して発生した火災により焼け落ちてしまった。


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2021年12月18日土曜日

ソフィー・ハナ作「モノグラム殺人事件」(The Monogram Murders by Sophie Hannah) - その2

英国の HarperCollinsPublishers 社から2014年に出版された
ソフィー・ハナ作「モノグラム殺人事件」の
カバーを外した本体の表紙(ハードカバー版)


ブロックシャムホテル(Bloxham Hotel)側の説明によると、前日の水曜日(1929年2月6日)に、被害者の3人は、3人一緒ではなく、バラバラでホテルに到着した、とのこと。

記録では、ハリエット・シッペル夫人(Mrs. Harriet Sippel - 121号室に宿泊)とアイダ・グランズベリー嬢(Miss Ida Gransbury - 317号室に宿泊)の2人は、カルヴァーヴァレー(Culver Valley)のグレートホーリング(Great Holling)という村に住んでいたようである。もう一人の被害者であるリチャード・ネグス氏(Mr. Richard Negus - 238号室に宿泊)は、デヴォン州(Devon)のビーワースィー(Beaworthy)に住んでいたようだが、3週間前に、彼が3人分の予約をまとめて行なった上、全員の部屋代を前以て支払っていた。

更に、新たな事実が判明する。

事件当日(1929年2月7日(木))の午後7時15分に、被害者の3人は、アイダ・グランズベリー嬢が宿泊した317号室において、一緒に食事をしたのであった。その際に給仕したラファル・ボバック(Rafal Bobak)によると、食事はアフタヌーンティーのため、飲み物としては、紅茶が出され、シェリー酒は給仕していない、とのことだった。


そうこうする間に、リチャード・ネグス氏と一緒に暮らしていた兄のヘンリー・ネグス氏(Henry Negus)が、デヴォン州からロンドンに到着した。ヘンリー・ネグス氏と面談した名探偵エルキュール・ポワロとスコットランドヤードの若手警部であるエドワード・キャッチプール(Edward Catchpool)は、彼から衝撃の事実を知らされる。ヘンリー・ネグス氏は、ハリエット・シッペル夫人のことは知らないが、アイダ・グランズベリー嬢のことは、面識はないものの、知っていると言う。彼の弟リチャード・ネグス氏は、1913年にデヴォン州に移って来るまでは、グレートホーリング村に住み、法律関係の仕事をしていた。そのうえ、リチャード・ネグス氏は、当時、アイダ・グランズベリー嬢と婚約していたのである。

つまり、被害者の3人が、グレートホーリング村に今も住んでいるか、あるいは、以前住んでいたことになる訳で、事件に関する重要な手掛かりは、グレートホーリング村にあるようだ。残念ながら、兄のヘンリー・ネグス氏も、何故、弟のリチャード・ネグス氏がアイダ・グランズベリー嬢との婚約を解消し、グレートホーリング村を出て、デヴォン州の自分の元へと移って来たのかについては、知らなかった。


ヘンリー・ネグス氏の説明を聞いたキャッチプール警部は、捜査のため、早速、グレートホーリング村へと向かう決心を固める。ところが、ポワロは、珈琲館(Pleasant’s Coffee House)へ半狂乱で駆け込んで来た後、夜の街へと姿を消してしまったジェニー(Jenny)のことが気になるのか、キャッチプール警部と一緒にグレートホーリング村へは行かないで、ロンドンに残ると告げるのであった。


キャッチプール警部が向かうグレートホーリング村では、一体、何が待ち受けているのだろうか?16年前に、アイダ・グランズベリー嬢との婚約を解消して、リチャード・ネグス氏は、グレートホーリング村からデヴォン州へと移り住んでいるが、その際、何があったのだろうか?そして、それは事件と密接に関連しているのか?更に、被害者の3人の口の中に入れられたカフスボタンに刻まれたモノグラム(イニシャルの図案)の「PIJ」とは、一体、何を意味するのか?また、謎の言葉を残して、夜の街へと姿を消したジェニーなる女性は、一体、何者で、この事件とどのように繋がっているのだろうか?


ポワロとキャッチプール警部の前には、解明すべき謎が、数多くあった。そして、第4の殺人事件が発生する。果たして、ポワロが誇る灰色の脳細胞は、これらの謎全てを明らかにできるのか?


2021年12月12日日曜日

ブラム・ストーカー作「白蛇の巣」<小説版>(The Lair of the White Worm by Bram Stoker < Novel Version >)

英国の Titan Publishing Group Ltd. の Titan Books 部門から
2016年に出版された
サム・シチリアーノ作
「シャーロック・ホームズの更なる冒険 / 白蛇伝説」の表紙


米国ユタ州ソルトレークシティー出身の作家であるサム・シチリアーノ(Sam Siciliano:1947年ー)が2016年に発表した「白蛇伝説(The White Worm → 2017年10月17日 / 10月21日付ブログで紹介済)」は、アイルランド人の小説家であるブラム・ストーカー(Bram Stoker)こと、エイブラハム・ストーカー(Abraham Stoker:1847年ー1912年)が執筆したホラー小説「白蛇の巣(The Lair of the White Worm)」(1911年)をベースにしているとのこと。


本作品「白蛇の巣」の主人公は、オーストラリア人のアダム・サルトン(Adam Salton)で、オーストラリアにおいて、既に十分な富を成していた。

1860年に、彼は、彼の大叔父(elderly great-uncle)で、英国ダービーシャー州(Derbyshire)レッサーヒル(Lesser Hill)の大地主でもあるリチャード・サルトン(Richard Salton)から、手紙を受け取る。リチャード・サルトンには、家族が居らず、唯一の肉親であるアダム・サルトンに対して、一度、英国へ遊びに来るよう、誘っていた。大叔父からの誘いを受けて、アダム・サルトンは、オーストラリアから英国へと、船旅で向かった。


英国サザンプトン(Southampton)に着いたアダム・サルトンは、出迎えに来ていた大叔父リチャード・サルトンと会うと、二人は直ぐに親しくなった。すると、リチャード・サルトンは、アダム・サルトンに対して、「彼(アダム)を、自分(リチャード)の地所を含む財産の相続人にしたい。」という話を明らかにする。


その後、アダム・サルトンは、ダービーシャー州レッサーヒルへと向かうが、彼の案内人で、かつ、リチャード・サルトンの友人でもあるサー・ナサニエル・デ・サリス(Sir Nathaniel de Salis)と一緒に、不可思議な出来事に遭遇するのであった。

彼は、大叔父の地所内に、大量の黒蛇が生息しているのを発見する。その上、地所内に住む子供の一人が、蛇に首を咬まれて、死にかけているのを見つける。地所内では、既に、別の子供が蛇に襲われて死亡しており、また、多くの動物達が、原因不明の理由で、死んでいるのが判った。

地所内には、白蛇(White Worm)の伝説が伝わっていたのである。


サム・シチリアーノ作「白蛇伝説」において、英国北部ヨークシャー州(Yorkshire)の港町ウィットビー(Whitby)に住むアダム・セルトン(Adam Selton)という先月21歳になったばかりの青年が、彼の恋人であるダイアナ・マーシュ(Diana Marsh)のことで、シャーロック・ホームズの元を相談に訪れる。

ブラム・ストーカー作「白蛇の巣」の主人公はアダム・サルトンなので、サム・シチリアーノは、この主人公の名前を少しだけ変えて、自分の作品に事件の相談者として使っていると言える。


また、ブラム・ストーカー作「白蛇の巣」において、ダイアナズグローヴ(Diana’s Grove)と呼ばれている土地に住むアラベラ・マーチ(Arabella March)という女性が出てくるが、サム・シチリアーノ作「白蛇伝説」では、アダム・セルトンの恋人であるダイアナ・マーシュが住む場所の名前として使用されている。


ただし、事件の舞台について、ブラム・ストーカー作「白蛇の巣」では、ダービーシャー州のレッサーヒルに設定されているのに対して、サム・シチリアーノ作「白蛇伝説」では、ヨークシャー州の港町ウィットビーへと変えられている。ウィットビーとは、ブラム・ストーカー作「吸血鬼ドラキュラ(Dracula → 2017年12月24日 / 12月26日付ブログで紹介済)」(1897年)において、欧州大陸から渡って来たドラキュラ伯爵(Count Dracula)が最初に上陸する英国の場所である。何故、サム・シチリアーノは、ブラム・ストーカーによるオリジナル版から、わざわざ事件の舞台を変更したのだろうか?


なお、サム・シチリアーノ作「白蛇伝説」において、古語の「Worm(虫)」は、「Serpent(蛇)」や「Dragon(龍)」を意味するのだと、シャーロック・ホームズは、事件の相談者であるアダム・セルトンに対して、説明している。


ブラム・ストーカー作「白蛇の巣」は、彼が亡くなる1年前の1911年に発表されているが、1925年の改定版が出版された際、不幸なことに、オリジナル版の40章が28章へと大幅に削られ、100ページ以上がカットされてしまった。特に、後半の11章が5章へと削減されたことにより、非常に唐突な結末になるという憂き目に遭っている。そのために、「白蛇の巣」は、ブラム・ストーカーが発表した作品の中で、一番出来が悪い作品という評価を受けてしまっている。


2021年12月11日土曜日

ソフィー・ハナ作「モノグラム殺人事件」(The Monogram Murders by Sophie Hannah) - その1

英国の HarperCollinsPublishers 社から2014年に出版された
ソフィー・ハナ作「モノグラム殺人事件」の表紙(ハードカバー版)

本作品「「モノグラム殺人事件(The Monogram Murders)」は、英国の詩人で、小説家でもあるソフィー・ハナ(Sophie Hannah:1971年ー)が、アガサ・クリスティー財団(Agatha Christie Limited)による公認(公式認定)の下、エルキュール・ポワロ(Herucule Poirot)シリーズの正統な続編として執筆の上、2014年に発表された。


1929年2月7日(木)の晩(午後7時半過ぎ)、名探偵エルキュール・ポワロは、お気に入りの珈琲館「Pleasant’s Coffee House」において、一人、至福の時を過ごしていた。しかし、そんな束の間の休息時間は、一人の若い女性によって破られる。

ポワロが居る珈琲館へ、半狂乱の女性が駆け込んで来たのである。彼女の様子から察するに、彼女は何者かに追われているようだった。ポワロが彼女に事情を尋ねると、ジェニー(Jenny)と名乗った彼女は、「自分は狙われていて、殺される可能性が高いが、誰にも止められない。自分が殺されたとしたら、それは正義が為されたことを意味する。だから、自分が殺されても、決して警察にも通報しないでほしい。」と、ポワロに対して懇願すると、夜の街へと姿を消した。


同じ頃、ロンドンの一流ホテルの一つであるブロックシャムホテル(Bloxham Hotel)では、大事件が発生していた。

ホテルの宿泊客3人が、各自の部屋で毒殺されているのが、発見されされたのである。被害者達は、以下の通り。


(1)ハリエット・シッペル夫人(Mrs. Harriet Sippel):121号室に宿泊 - 毒が入った紅茶を飲んで死亡。

(2)リチャード・ネグス氏(Mr. Richard Negus):238号室に宿泊 - 毒が入ったシェリー酒を飲んで死亡。

(3)アイダ・グランズベリー嬢(Miss Ida Gransbury):317号室に宿泊 - 毒が入った紅茶を飲んで死亡。


午後8時過ぎ、「121号室 / 238号室 / 317号室の宿泊客達が、安らかな眠りにつくことは、決してない(May They Never Rest in Peace. 121. 238. 317.)。」と書かれたメモが、何者かによって、ホテルのフロントに置かれているのが見つかり、ホテル側がマスターキーを使って調べたところ、3人とも死亡しているのが判ったのだ。しかも、全ての被害者の口の中に、「PIJ」と刻まれたモノグラム(イニシャルの図案)付きのカフスボタンが入れられていたのである。一体、何の為に?


友人で、スコットランドヤードの若手警部であるエドワード・キャッチプール(Edward Catchpool)から事件の相談を受けたポワロは、捜査に乗り出す。被害者は、珈琲館に駆け込んで来たジェニーと名乗る女性ではなかったが、二つの出来事には、何か関連性があるのだろうか?


2021年12月5日日曜日

ジョン・ディクスン・カー作「カー短編全集2 妖魔の森の家」(The Third Bullet and Other Stories by John Dickson Carr) - その2

夕暮れが迫るパル・マル通り


1970年に東京創元社から創元推理文庫として出版されているジョン・ディクスン・カー(John Dickson Carr:1906年ー1977年)作「カー短編全集2 妖魔の森の家(The Third Bullet and Other Stories)」の冒頭を飾るのは、短編「妖魔の森の家(The House in Goblin Wood)」であるが、同作品内には、ロンドン市内の場所がいくつか出てくるので、写真と一緒に、紹介したい。

なお、同作品内の文章については、上記の「カー短編全集2 妖魔の森の家」(宇野 利泰訳)から引用している。



(1)

『大戦に先立つこと三年、七月の暑い日の午後、ペル・メル街にある保守党上院議員クラブの反対側の歩道沿いに、セダンのオープン・カーが停めてあった。』



「ペル・メル街(私のブログでは、「パル・マル通り(Pall Mall)」と呼称)」は、ロンドンの特別区であるシティー・オブ・ウェストミンスター区(City of Westminster)のセントジェイムズ地区(St. James’s)内にある通りである。

(詳細については、2016年4月30日付ブログを御参照。)



なお、シャーロック・ホームズの兄であるマイクロフト・ホームズ(Mycroft Holmes)が創設した「ディオゲネスクラブ(Diogenes Club)」も、パル・マル通りに所在している。



(2)

『いまは昼食後のひととき。どこのクラブにいても、眠気を催してくる時刻である。街筋には、太陽が明るく輝いているだけで、通行人はまったく途絶えていた。軍人クラブは夢うつつの状態だし、アシニアム・クラブにいたっては、ぐっすり眠りこんでいるかに見えた。』

「アセニアムクラブ」が入居する建物の正面全景


「アシニアム・クラブ(私のブログでは、「アセニアムクラブ(Athenaum Club)」と呼称)」も、ロンドンの特別区であるシティー・オブ・ウェストミンスター区(City of Westminster)のセントジェイムズ地区(St. James’s)内のパル・マル通り107番地(107 Pall Mall)にあるクラブである。

(詳細については、2016年11月27日付ブログを御参照。)


カールトンハウステラス(Carlton House Terrace)から見たウォーターループレイス(Waterloo Place)―
「アセニアムクラブ」が入居する建物は左側に建っている


「アセニアムクラブ」は、アイルランド出身の政治家 / 著述家で、当時英国海軍を統括する Secretary to the Admiralty という重責を担っていたジョン・ウィルソン・クローカー(John Wilson Croker:1780年ー1857年)によって、科学、文学や芸術を愛する紳士が集うクラブとして、1824年に創立された。

「アセニアムクラブ」は、当初、別の場所に入居していたが、同クラブが本宅的に入居する建物の設計者として、英国の建築家 / 都市計画家であるジョン・ナッシュ(John Nash:1732年ー1835年)やジェイムズ・バートン(James Burton:1760年ー1837年)と一緒に、リージェンツパーク(Regent’s Park → 2016年11月19日付ブログで紹介済)の再開発を行ったデシマス・バートン(Decimus Burton:1800年ー1881年 / ジェイムズ・バートンの息子)が選ばれて、彼による新古典主義スタイルの設計に基づき、1827年より建設工事が始まり、1830年初めの竣工を経て、現在の建物へと移転したのである。


「アセニアムクラブ」が入居する建物入口上のテラスに立つパラスアテナ像


建物の建設に予想外の費用を要したこと、また、室内にガス燈を採用した最初の建物の一つだった関係上、空調設備を改善する必要があったこと等から、必要な資金を捻出するべく、「アセニアムクラブ」は、会員数を増やすことを強いられた。この頃に同クラブの会員となったのが、小説家のチャールズ・ジョン・ハファム・ディケンズ(Charles John Huffam Dickens:1812年ー1870年)や自然科学者のチャールズ・ロバート・ダーウィン(Charles)Robert Darwin:1809年ー1882年)等で、シャーロック・ホームズシリーズの作者であるサー・アーサー・イグナティウス・コナン・ドイル(Sir Arthur Ignatius Conan Doyle:1859年ー1930年)も、同クラブの会員の一人であった。



(3)

保守党上院議員クラブから出て来たヘンリー・メルヴェール卿(Sir Henry Merrivale)は、階段の上に落ちていたバナナの皮をうっかり踏んづけたため、足を滑らせて、ひっくり返ってしまった。

『「大丈夫ですの?」青い目の金髪娘(→ イーヴ・ドレイトン(Eve Drayton)のこと)は、心配そうにきいた。「お怪我はありませんでした?」

H・M(→ ヘンリー・メルヴェール卿)は無言のまま、彼女を見あげた。帽子をとばせてしまったので、大きな禿げ頭が露出している。

「とにかく、お立ちになったら、ヘンリー卿?」

「そうですよ、閣下」クラブのポーターも哀願するようにいった。「お願いです。お立ちになって」

「立て、だと?」H・Mは。セント・ジェイムズ・ストリートまで届きそうな大声で吠えたてた。』

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セントジェイムズストリートの西側から東側を見たところ -
画面右奥斜めに延びる通りは、ジャーミンストリート(Jermyn Street)


「セント・ジェイムズ・ストリート(私のブログでは、「セントジェイムズストリート(St. James’s Street)」と呼称」も、ロンドンの特別区であるシティー・オブ・ウェストミンスター区のセントジェイムズ地区内にある通りである。

(詳細については、2021年7月24日付ブログを御参照。)


セントジェイムズストリート沿いに建つカールトンクラブ(Carlton Club)

セントジェイムズストリート沿いには、現在、紳士用クラブ、高級店舗やオフィス等が並んでいる。
なお、コナン・ドイルによるホームシリーズの短編「三破風館(The Three Gables)」に登場するゴシップ屋のラングデイル・パイク(Langdale Pike → 2021年7月17日付ブログで紹介済)が居る紳士用クラブは、セントジェイムズストリートに面していると記述されている。 
また、紳士用クラブの中には、コナン・ドイルによるホームズシリーズの短編「高名な依頼人(The Illustrious Client)」に登場するサー・ジェイムズ・デマリー大佐(Colonel Sir James Demery)が会員となっている「カールトンクラブ(Carlton Club → 2014年11月16日付ブログで紹介済)」も含まれている。

2021年12月4日土曜日

ドゥエイン・スウィアジンスキー作「ワトスン博士の犯罪」(An Interactive Sherlock Holmes Mystery / The Crimes of Dr. Watson by Duane Swierczynski) - その3

米国の Quirk Books 社から2007年に出版された
ドゥエイン・スウィアジンスキー作「ワトスン博士の犯罪」の内表紙
(Design by Doogie Horner / Illustration by Clint Hansen)

読後の私的評価(満点=5.0)


(1)事件や背景の設定について ☆☆(2.0)


本作品は、シャーロック・ホームズが、犯罪界のナポレオンこと、ジェイムズ・モリアーティー教授(Professor James Moriarty)とともに、スイスのマイリンゲン(Meiringen)にあるライヘンバッハの滝(Reichenbach Falls)に姿を消した1891年5月以降の大空位時代に、ジョン・H・ワトスンを襲った事件の記録である。刑務所内で、ワトスンが友人のハリー大佐(Colonel Harry)宛に手紙を書く1895年12月の段階で、実際には、ホームズはロンドンに既に帰還済で、日付が合わない。一方で、原作者であるサー・アーサー・イグナティウス・コナン・ドイル(Sir Arthur Ignatius Conan Doyle:1859年ー1930年)の作品において、この年代辺りで、ある人物に関する言及が全くないこと等について、一定の説明が為されるものの、ややこじつけめいていて、あまり感心できない。


(2)物語の展開について ☆☆(2.0)


本作品は、ストランドマガジン(Strand Magazine)に掲載された「最後の事件(The Final Problem)」が冊子の形で付けられており、また、警告のため、米国からロンドンのワトスン宛に送られてくる5つのものが、封筒と一緒に添付されていたりと、推理ゲームの形式が採られている。

物語は、ワトスンが刑務所に入っているという衝撃的な事実から始まるが、事件自体には若干の驚きはあるものの、動機付けや殺人 / 放火を伴う犯行内容等については、読者の納得性を欠いている。それに、事件のスケールとしては、大きくない上に、後味が悪い。



(3)探偵役であるハリー大佐の活躍について ☆☆半(2.5)


米国からロンドンのワトスン宛に送られてきた5つのものから、米国に住むハリー大佐は、事件の裏に潜む真実を明らかにする。彼は犯人やその動機等を解明するものの、米国に住んでいる関係上、推論の積み重ねだけであって、それに対する補強証拠がなく、彼の説明がストーンと胸のうちに落ちず、今一つ納得性に欠けるような気がする。


(4)総合評価 ☆☆(2.0)


何故、犯人がここまで突き進んでしまったのか、動機付けが弱く、納得性に欠ける。

米国からロンドンのワトスン宛に警告の手紙を送ってきたのは、ホームズだと思われるが、警告があまりにも暗示的過ぎるか、あるいは、解釈するには難し過ぎて、ワトスンには理解し難い上に、ややこじつけ的な感じが強い。

ライヘンバッハの滝壺に姿を消す1891年5月以前から、ホームズはこの事件の発生を予想済だったため、ワトスンには不可解な行動をとっていた訳であるが、仮に事件の発生時期が1895年12月だとすると、失踪後、4年半以上も経過してから、ホームズは、米国にいながらにして、事件発生の危険性が高まったことをどうやって察知したのだろうか?ベーカーストリート不正規隊(Baker Street Irregulars)等を使ったのか?そういった肝心な点が、全て明らかにされないまま、本作品は、読者にとって、不完全燃焼気味で終わっている。



2021年11月28日日曜日

ジョン・ディクスン・カー作「カー短編全集2 妖魔の森の家」(The Third Bullet and Other Stories by John Dickson Carr) - その1

東京創元社から、創元推理文庫の一冊として出版されている
ジョン・ディクスン・カー作
「カー短編全集2 妖魔の森の家」の表紙
(カバー : アトリエ絵夢 志村 敏子氏) -
個人的には、絵画のように美しい表紙だと思っている


「不可能犯罪の巨匠」とも呼ばれているジョン・ディクスン・カー(John Dickson Carr:1906年ー1977年)は、米国のペンシルヴェニア州(Pennsylvania)に出生して、英国人のクラリス・クルーヴス(Clarice Cleaves)との結婚後、1932年から1946年にかけて英国のブリストル(Bristol)に居を構えていた米国の推理作家である。彼は、シャーロック・ホームズシリーズで有名なサー・アーサー・イグナティウス・コナン・ドイル(Sir Arthur Ignatius Conan Doyle:1859年ー1930年)の伝記を執筆するとともに、コナン・ドイルの息子であるエイドリアン・コナン・ドイル(Adrian Conan Doyle:1910年ー1970年)と一緒に、ホームズシリーズにおける「語られざる事件」をテーマにした短編集「シャーロック・ホームズの功績(The Exploits of Sherlock Holmes)」(1954年)を発表している。


彼が、ジョン・ディクスン・カー名義で発表した作品では、当初、パリの予審判事のアンリ・バンコラン(Henri Bencolin)が探偵役を務めたが、その後、ギディオン・フェル博士(Dr. Gideon Fell)が探偵役として活躍した。彼は、カーター・ディクスン(Carter Dickson)というペンネームでも推理小説を執筆しており、カーター・ディクスン名義の作品では、ヘンリー・メルヴェール卿(Sir Henry Merrivale)が探偵役として活躍している。


「カー短編全集2 妖魔の森の家(The Third Bullet and Other Stories)」の冒頭を飾るのは、短編「妖魔の森の家(The House in Goblin Wood)」で、ヘンリー・メルヴェール卿が探偵役を務める。

なお、同作品は、英国では、「ザ・ストランド(The Strand)」の1947年11月号に、また、米国では、「エラリー・クイーンズ・ミステリー・マガジン(Ellery Queen’s Mystery Magazine : EQMM)」の1947年11月号に掲載された。


ヘンリー・メリヴェール卿は、イーヴ・ドレイトン(Eve Drayton - 20代後半)と彼女の婚約者で、外科医のウィリアム(ビル)・セイジ(Dr. William Sage -30代前半)の二人から、ピクニックへと誘われた。

イーヴは、自分の父親を通じて、ヘンリー・メリヴェール卿を知っており、婚約者のウィリアムと一緒に、保守党上院議員クラブの前で、ヘンリー・メリヴェール卿を待ち構えていたのである。


彼ら3名に、ヴィッキー・アダムズ(Vicky Adams)を加えた4名は、料理や食器を詰めた3個の大型バスケット、椅子やテーブル等を載せると、ウィリアムが運転するセダンのオープンカーで出発した。彼ら一行がドライヴで向かった先は、オックスフォード(Oxford)の東に位置するエイルズベリー(Aylesbury)の「妖魔の森(Goblin Wood)」にあるアダムズ家の別荘だった。


「妖魔の森」にあるアダムズ家の別荘は、曰く付きの場所で、20年目、ヴィッキー失踪事件の舞台となったのである。

当時、12 - 13歳だったヴィッキーは、暗い冬のある夜、厳重に鍵がかかった密室状態の別荘の中から、何の痕跡も残さず、煙のように姿を消してしまった。そして、1週間後、彼女は、同じく施錠された別荘の中に、何事もなく、無事な姿で戻って来た。彼女は、自分のベッドの中で、寝具に包まって、すやすやと眠っていたのである。

なお、20年前、ヴィッキー失踪事件を担当した一人で、ヘンリー・メリヴェール卿の友人でもあるマスターズ主任警部(Chief Inspector Masters)によると、「別荘内には、秘密の仕掛けは全くなかった。」とのこと。

驚く家族や周囲に対して、彼女は、「自分には、非物質の世界へ浸透していく能力がある。」と語り、「神隠しだ。」と、世間の脚光を浴びた。そのことが原因なのか、ヴィッキーは、非常に我儘に育ち、現在、男性に対して、自然と媚態を示して、惑わせる「小妖精」のような女性になっていた。


野外での食事が済むと、彼らは、テーブルクロスを仕舞い、椅子、テーブルや3個の大型バスケットを別荘内へと戻すとともに、空き瓶等は投げ捨てた。

ヴィッキーは、「別荘内を案内する。」と言って、ウィリアムと一緒に、別荘へと入って行った。別荘のドアを閉める彼女の顔には、暗い微笑が浮かんでいた。

別荘の外で二人を待つヘンリー・メリヴェール卿に対して、一緒に待つイーヴは、「ヴィッキーは、ウィリアムを誘惑しようとしているのではないか?」という不安を打ち明けるのであった。なかなか戻って来ない二人のことに不安を感じたイーヴは、芝生を横切って、別荘内に入るが、少しすると、戸口に姿を現した。「二人の邪魔をするのもどうかと思って、そのまま帰って来た。」と、ヘンリー・メリヴェール卿に告げる。


そうこうするうちに、別荘の裏手から、ウィリアムが姿を見せた。彼によると、「ヴィッキーと一緒に、別荘内に居たのは、ほんの5分程。彼女のいつもの気紛れで、森で野イチゴを摘んでくるように頼まれたため、裏口のドアから外へ出て、45分程、苦労して探しまわったが、見つかったのは、たった3粒。」とのこと。


ヘンリー・メリヴェール卿、イーヴとウィリアムの3名は、ヴィッキーを探すために、別荘内へと入るが、ヴィッキーの姿は、どこにも見当たらなかった。別荘内のどの部屋も、内側から施錠されていた。なんと、ヴィッキーは、20年前のことを繰り返すように、密室状態の別荘内から、再度忽然と姿を消したのである。


鳥肌の立つ思いをして、他人には見せられぬ醜態を演じた挙句、重い大型バスケット3個等を車に積み込むと、彼ら3名は、別荘から退却した。


後に、çは、元々あった窓枠の仕掛けを見破って、ヴィッキーが20年前に失踪した事件の真相を看破した。しかし、20年後の現在、その窓枠の仕掛けは既に作動しないようになっており、彼女が20年前と同じ方法で姿を隠すことはできなかった。


それでは、ヴィッキーは、今回、どこへ消えてしまったのだろうか?

ヘンリー・メリヴェール卿は、ヴィッキーが今回姿を消した驚愕の真相を明らかにする。


同作品は、「EQMM」の第2回短編コンテストにおいて、特別功労賞を得ており、同誌に掲載された際、エラリー・クイーン(Ellery Queen)の一人で、同誌の編集長でもあるフレデリック・ダネイ(Frederic Dannay:1905年ー1982年)から「探偵小説の理論と実践に関するほぼ完璧なお手本だ。」と激賞されている。

個人的にも、長編 / 短編を問わず、ジョン・ディクスン・カーの全作品(カーター・ディクスンを含む)の中でも、一番の出来ではないかと思う。文庫版では、約50ページ弱の分量ではあるが、物語の最初から、あらゆる箇所に、全ての手掛かりが非常にさりげなく書かれており、これらの手掛かりを全て総合的に築き上げると、ヴィッキーが今回姿を消した血も凍るような恐るべき真相へと到達できる。物語の最後に、ヘンリー・メリヴェール卿が友人であるマスターズ主任警部に対して語るセリフが、読者に強烈な印象を残すのである。